お風呂掃除のカギは洗剤選び!クエン酸と重曹でも代用できる?

公開日

2018年07月06日

更新日

2019年10月10日

色々ある洗剤

「ちゃんとお風呂用洗剤を使っているのに汚れが全然落ちない……。」

こんな経験はありませんか?

それ、もしかすると使っている洗剤が合っていないのかもしれません。

お風呂にはカビや水垢、ぬめりといったさまざまな汚れが存在しますが、それぞれ特徴が異なるため、洗剤も汚れに合わせて使い分ける必要があります。

また、クエン酸や重曹、セスキ炭酸ソーダなどもお風呂掃除で活用できるので、洗剤と合わせてチェックしておきましょう。

今回は、洗剤の種類と特徴に加え、クエン酸、重曹、セスキ炭酸ソーダの特徴や使用方法について紹介します。

洗剤やクエン酸、重曹、セスキ炭酸ソーダの特徴・使用方法を知って、お風呂をピカピカにしちゃいましょう!

お風呂用洗剤は大きく分けて3種類

3種類の洗剤

お風呂用洗剤と一口にいってもその種類はさまざま。大きく塩素系(漂白剤)、酸性系、中性系の3つに分けられますが、それぞれ効力は異なります。

洗剤の種類はパッケージ裏面にある「液性」の項目に記載されているので、今使っている洗剤はどの種類なのか確認してみましょう。

塩素系(漂白剤)はカビに効く

浴室のカビ

塩素系は、正確には洗剤ではなく漂白剤のことを指します。漂白剤はカビを落とすことに優れているため、カビが溜まりやすい浴室のタイルやゴム部分、排水口といった箇所で効力を発揮します。

お風呂に発生するカビは黒もしくは赤っぽいという特徴があります。黒い汚れや赤っぽい汚れには漂白剤を使うと良いでしょう。キッチンハイターをお風呂掃除で使う方が多いようです。

中性洗剤と混ぜてとろみをつければ、壁や浴室ドアのパッキンなどの垂直な場所でも液体を垂れにくくすることができますよ!

塩素系(漂白剤)を使用する際の注意点

注意点

塩素系の漂白剤を使用する際は塩素ガスを吸い込まないように、窓を開け、換気扇を回して作業しましょう。マスクを着用すればなお安心です。

塩素を含む漂白剤は酸性と混ざると有毒ガスが発生してしまうので、酸性系の洗剤とは絶対に混ざらないように細心の注意を払いましょう。

混ざってしまう可能性があるので、塩素系の漂白剤と酸性系の洗剤を同時に使うのも危険です。漂白剤と酸性系の洗剤のどちらかを使ったら、もう一方の使用は控えましょう。

また、皮膚に付着すると皮膚の表面が溶けてしまうので、ゴム手袋を着用して作業することをおすすめします。

酸性系の洗剤は水垢に強い

洗剤を散布

水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤を使えば汚れが落ちやすくなります。

カビが黒、もしくは赤っぽい汚れなのに対して、水垢は白っぽいという特徴があります。
「黒や赤っぽい汚れ(カビ)に対しては塩素系の漂白剤、白い汚れ(水垢)は酸性系の洗剤を使う」と覚えておくと良いでしょう。

酸性系を使用する際の注意点

注意点

塩素系を使用する注意点でも説明しましたが、塩素系の漂白剤と酸性系の洗剤を混ぜるのは絶対にNGです。同時に使用するのも避けましょう。

塩素系と同じく、換気をしっかり行い、マスクとゴム手袋を着用すれば安心です。

中性の洗剤は簡単なお風呂掃除向き

お風呂掃除

中性の洗剤は、お風呂場全体の掃除で使える万能型です。塩素系や酸性系に比べ、人体や環境への害も少なく安心して使えるというメリットがあります。

ただし、洗剤としての効力は塩素系、酸性系と比べると弱めなので、頑固なカビ、水垢といったしつこい汚れには向いていません。

あくまで、日常的なお風呂掃除の洗剤として使うのがおすすめです。
日頃から中性洗剤を使ってマメに掃除をしておけば、カビや水垢汚れの予防になります。

お風呂用洗剤はクエン酸と重曹で代用できる

クエン酸と重曹

お風呂用洗剤はクエン酸と重曹で代用できます。さまざまな掃除シーンで活躍するクエン酸と重曹ですが、お風呂掃除でも頼りになる存在。

効力は洗剤に劣るものの、人体や環境への害が少ないので安心して使用できます。

クエン酸はアルカリ性の汚れ、重曹は酸性の汚れに強く、それぞれを使い分けて掃除をすれば洗剤を使わずにお風呂をきれいにできます。

クエン酸は「水垢」に強い

クエン酸

クエン酸は酸性なので、アルカリ性の汚れに強いという性質を持ちます。お風呂の水垢はアルカリ性なので相性はばっちりです。

梅干しやレモンといった食物にも含まれる成分なので、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して使用できます。

クエン酸のおすすめ使用箇所

  • 浴室の壁や床の汚れ
  • 蛇口、鏡のくすみ
  • 洗面器、椅子、子供のおもちゃなどの汚れ
  • シャワーヘッドの水垢

クエン酸の使い方

使い方は簡単です。まず、水1カップ(200ml)に対し小さじ1杯の割合でクエン酸(粉末)を入れ「クエン酸水」を作ります。クエン酸水を作ったらスプレーのボトルに入れて完成です。

あとは、汚れが気になる箇所に振りかけてスポンジでこするだけ。

しぶとい汚れには、少し濃いめのクエン酸水をたっぷり振りかけて、その上からラップを被せます。少し時間を空けてからこすると汚れが落ちやすくなります。

クエン酸を使って掃除してはいけない場所と注意点

クエン酸での注意点

人体や環境にも優しいクエン酸ですが、使い方によっては有毒ガスの発生やサビの原因になることもあるため、使用前に必ずチェックしておきましょう。

絶対に塩素系(漂白剤)と混ぜない

塩素と酸性の物を混ぜると有毒である塩素ガスが発生するため、細心の注意を払いましょう。このガスは人体に有害で、吸い込む量によっては命を落とす危険性があります。

クエン酸は弱酸性ですが、塩素ガスが発生する可能性は大いにありえるため、絶対に塩素系の洗剤、漂白剤と混ざらないよう気をつけてください。

ゴム手袋を着用して作業する

人体や環境に優しいクエン酸ですが、クエン酸の濃度や肌の弱さによっては手荒れを引き起こす可能性もあります。

タンパク質変性作用といって、軽いやけどのような症状が出ることもあるのでゴム手袋を着用して作業しましょう。

大理石には使用しない

大理石はナイーブな素材なため、酸性のクエン酸を使用すると表面が溶けてしまう可能性があります。掃除をする際は中性洗剤で優しく洗うと良いでしょう。

鉄製品に使用したらよくすすぐ

クエン酸は酸性なので、長時間付着していると鉄製品が錆びてしまいます。クエン酸を使用したらしっかり手やスポンジでこすりながら洗い落としましょう。

重曹は「ぬめり」におすすめ

重曹

重曹は弱アルカリ性で、クエン酸では落とせない皮脂汚れ・ぬめり・垢汚れをはじめとする酸性の汚れを落とす性質を持っています。

また、重曹の粒子がスクラブのような役割を果たしてくれるため、クレンザーのように汚れをこすりながら落とすという特徴があります。

重曹は人体や環境にほとんど害のないものですが、食用の重曹を使用することでより安全に使用できます。

重曹のおすすめ使用箇所

  • 浴槽
  • 洗面具
  • お風呂の床

重曹の使い方

重曹は「浸けおき」と「こすり洗い」の2通りの使い方があります。

「浸けおき」

1カップ(200ml)程度の重曹を溶かした湯船に、洗面器やイス、子どものおもちゃなどを浸けて汚れを落とすという方法です。一晩放置したら軽くお湯ですすいで掃除完了です。

「こすり洗い」

ペースト状にした重曹で汚れを落とす方法です。少しずつ水を加えながら重曹を溶かしていくと上手にペースト状にできます。目安は壁にしっかり付く程度の状態が理想です。

ここで作ったペースト状の重曹を汚れに塗り、20〜30分放置します。時間が経ったら重曹の上からスポンジでこするように少し強く磨くと汚れが良く落ちます。

重曹を使って掃除してはいけない場所

重曹を使って掃除してはいけない場所

重曹はクエン酸とは違い有毒ガスの心配はありません。

ただし、重曹は細かい粒子状になっているため素材や物の表面を削ってしまったり、変色させてしまうことがあるので注意しましょう。

アルミ

アルミは酸性、アルカリ性に弱い素材です。重曹を使用すると黒ずんでしまうため気をつけましょう。

黒ずんだアルミをクエン酸できれいにできる場合もありますが、コーティングがはげてしまう可能性もあるためあまりおすすめできません。

フローリング

重曹を使ってフローリングを掃除してしまうと、フローリングのワックスを落としてしまう可能性があります。

また、変色してしまう可能性もあるので無垢材のフローリングへの使用も注意しなければなりません。

いぐさなどを使った天然素材

畳のようにいぐさが使われている製品に重曹を使ってしまうと、黄色く変色してしまいます。

他にもや黄麻(ジュート)が使われているものも変色させてしまうので、しっかり素材を確認してから使用するようにしましょう。

お風呂掃除にはセスキ炭酸ソーダもおすすめ

おすすめ

セスキ炭酸ソーダは、重曹と炭酸ナトリウムで構成される化合物。つまり、重曹に炭酸ナトリウムの作用がプラスされたものです。

重曹よりもアルカリ性が強いため、重曹よりも水に溶けやすく、汚れ落ちが良いという特徴があります。重曹と同様、皮脂汚れやぬめり、お風呂の水垢にも強い効果を発揮します。

セスキ炭酸ソーダの使い方

セスキ炭酸ソーダは水に溶かして、スプレーとして使うのが一般的です。水500mlに対して、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯の割合を目安にしてください。

水に溶かしたらスプレーボトルに入れて、汚れに振りかけましょう。あとはスポンジでこすってしっかりすすげばOKです。

セスキ炭酸ソーダを使って掃除してはいけない場所は重曹と同じ

重曹と同様、天然素材の畳やカーペット、フローリング、アルミ製品への使用は上述したとおり気をつけましょう。

お風呂掃除が面倒なら、プロに頼むのもアリ!

汚れに合わせて洗剤を使い分けることで、これまで落とせなかったカビや水垢とサヨナラできるかもしれません。

しかし、長い間放置してしまったお風呂の汚れはそう簡単には落とせません。頑固な汚れは、時間をかけて根気よく掃除する必要があります。

「洗剤を駆使しても汚れが落ちなかった」という方や「お風呂掃除ってめんどくさい」という方は、お風呂掃除のプロに依頼してみるのも良いでしょう。

汚れを放っておくと悪臭を放ったり体に害を及ぼす可能性もあります。この機会にプロに任せてお風呂をピカピカにしてみてはいかがでしょうか。

プロに隅々まで掃除してもらうことで掃除の手間も省けますし、いつも以上にリラックスして入浴できるようになるはずです。

お風呂掃除の豆知識