お風呂のカビとサヨウナラ!主婦が知っておくべきカビ掃除&予防の極意
公開日
2018年07月24日
更新日
2019年10月10日
こすってもこすっても落ちないお風呂のカビ。
もう手遅れだと諦めていませんか?
安心してください。まだ間に合います。
実は、簡単にカビを落とすコツがあるんです。
今回はカビの特徴や弱点を解説しながら、簡単にお風呂のカビを落とす手順とコツを伝授します!
カビは世界中に4万種類も存在します。味噌やチーズに使われている無害のカビもありますが、人体に悪影響を及ぼすカビの方が圧倒的に多いんです。
水虫や喘息、アトピーなどの原因になることは広く知られていますが、中には「カビ毒」といって発ガン性のある恐ろしいカビも存在します。
リラックスして入浴を楽しめるように、お風呂のカビを退治しちゃいましょう!
目次
まずは「カビ取り」の基礎知識から
やみくもに掃除するだけではカビは落とせません。まずは、カビの特徴や弱点といったカビ取りのポイントを押さえておきましょう。
お風呂のカビはこするだけでは落とせない
カビは菌の一種で、酵母やキノコと同じ「真菌類(しんきんるい)」に分類されます。つまり、厳密にいうとカビは汚れではないのです。
カビ菌は「菌糸」と呼ばれる植物の根っこのようなものを下に伸ばしながら繁殖します。
ゴムパッキンなどに付着したカビが落ちにくいのは、カビの菌糸がゴムの奥まで張り巡らされているからです。
ゴムのような柔らかい素材はカビが強く根を張りやすいため、ゴシゴシこするだけでは落とせません。
カビの弱点は殺菌・お湯・乾燥
お風呂場に繁殖するカビの弱点は3つです。
- 殺菌効果のある洗剤、漂白剤
- 50℃以上の熱
- 乾燥
この弱点を利用して早速カビを退治していきましょう!
カビの掃除には「カビ取り剤」を使う
まずはカビ取り剤を用意しましょう。カビ取り剤とはいわゆる漂白剤のことで、カビの弱点である「殺菌・消毒」効果が高いためカビ掃除に効果的です。
市販されているものだと「塩素系の漂白剤」と「酸素系の漂白剤」の2つに分けられます。
それぞれの特徴の違いを知って、どちらを使うか決めましょう。
ちなみに、酸性系の洗剤や中性洗剤といったお風呂用洗剤では、なかなかカビは落とせません。
酸性系の洗剤は水垢、中性洗剤はちょっとしたお風呂掃除に適しています。
洗剤の種類や特徴についてはこちらで詳しく説明しています。
▶︎「お風呂掃除のカギは洗剤選び!クエン酸と重曹でも代用できる?」
塩素系の漂白剤は頑固なカビにおすすめ
塩素系の漂白剤はアルカリ性の液体で、プールのような塩素臭があるのが特徴です。
殺菌・漂白効果が強いので、扉のパッキンなどに付着した頑固なカビには塩素系の漂白剤を使うと良いでしょう。お風呂用のカビハイターなどでOKです。
有毒ガスが発生する危険性があるので、塩素系の漂白剤を使用する際は酸性のものと混ざらないように注意しましょう。ゴム手袋とマスクを着用すればなお安心です。
【塩素系の漂白剤の特徴】
- アルカリ性(液体)
- 殺菌、漂白作用が強力
- 塩素臭がある
- 酸性の洗剤と混ぜると有毒ガスが発生する
安全性を重視するなら酸素系の漂白剤を
酸素系の漂白剤は粉末状で弱アルカリ性です。高い殺菌・漂白効果を持ちますが、塩素系の漂白剤と比べて効果は弱め。においは無臭です。
有毒ガスが発生する危険性がないので、安全にカビ取りをしたい方には酸素系の漂白剤がおすすめ。
【酸素系の漂白剤の特徴】
- 弱アルカリ性(粉末状)
- 塩素系の漂白剤に劣るが高い殺菌、漂白作用がある
- 無臭
- 有毒ガスが発生する心配がない
クエン酸と重曹でも代用できる
クエン酸と重曹を混ぜることで、カビ取り剤の代わりとして使用することができます。
同量のクエン酸と重曹を粉末状のまま混ぜたものをカビの上に乗せ、霧吹きでお湯をかけ泡立たせます。
その状態のまま30分放置したら、あとはこすりながら洗い流すだけです。
漂白剤に比べると効果は弱いものの、クエン酸と重曹は人体への害が少ないので小さいお子さんがいるご家庭でも安心して使用できます。
洗浄作用は弱くなりますが、食用のクエン酸・重曹を使えばより安全に掃除することができます。
お風呂のカビ掃除の手順とコツ
お風呂のカビ掃除は、手順とコツさえ押さえれば誰でも簡単にきれいにすることができます。
お風呂場のカビ掃除の手順はたったの2つ。
しっかり覚えて早速お風呂のカビを退治しちゃいましょう!
【手順1】はじめにカビ以外の汚れを落とす
お風呂のカビには、皮脂やシャンプー、石鹸カスといった汚れが付いています。
まずは、それらの汚れをお風呂用の中性洗剤で落としましょう。
塩素を含むカビ取り剤(漂白剤)や洗剤を使用する場合、酸性系の洗剤の使用は極力控えましょう。
万が一、混ざってしまうと有毒ガスが発生する危険性があるので、ここでは中性洗剤の使用をオススメします。
【手順2】カビ取り剤を使ってカビを落とす
余計な汚れを洗い落としたらいよいよカビ取り剤の出番です。基本的にカビが付着した箇所に使用して洗い流すだけですが、カビ取り剤の効果をさらに高めるためのコツがあります。
カビ取り剤を使う際のポイントを紹介しながら、種類別に効果的な使用方法を説明します。
カビ取り剤の効果を最大限引き出す裏ワザ
カビ取り剤を効果的に使うためのポイントは3つあります。
- カビが乾いている状態で使用する
- カビとカビ取り剤を密着させる
- 時間を置いてしっかり染み込ませる
カビが乾いている状態でカビ取り剤を使う
カビ以外の汚れを落としたら、一度タオルなどでカビが付着した部分を乾いた状態にしてからカビ取り剤を使いましょう。
カビが付着した箇所が濡れていると、カビとカビ取り剤の間に水分が挟まってしまうため密着度が低くなってしまいます。また、水と混ざることでカビ取り剤が薄まり、効果が弱くなるというデメリットもあるため、水分はしっかり拭き取りましょう。
カビ取り剤をカビと密着させる
カビ取り剤を使用するときは、できるだけカビと密着させましょう。
カビ取り剤を塗布したら、その上にキッチンペーパー、ラップの順でふたをすればOKです。
カビは酸素がある場所で活発になるので、できるだけ空気が入らないようにしっかりラップをするのがポイントです。
時間を置いてしっかりカビ取り剤を染み込ませる
カビ取り剤をしっかり染み込ませて、カビを完全に死滅させましょう。
カビ取り剤をカビと密着させて数時間浸けおきすれば効果がアップします。
塩素系の漂白剤の効果的な使い方
塩素系の漂白剤には「パック」と「ペースト」の2種類の使い方があります。
パック
【用意するもの】
- 塩素系の漂白剤
- キッチンペーパー
- ラップ
漂白剤をカビに付けたら、その上からキッチンペーパーを乗せて密着させます。
キッチンペーパーをカビに密着させたらキッチンペーパーの上からさらに漂白剤をかけ、その上から食品用のラップでふたをします。
あらかじめ漂白剤に浸けておいたキッチンペーパーをカビの上に密着させてからラップをしても問題ありません。
ラップを被せたらあとは放置するだけです。
放置する時間によってカビの落ち具合は変わるので、1時間おきくらいに落ち具合をチェックすると良いでしょう。
ポイントはキッチンペーパーとカビをしっかり密着させることと、空気が入らないようにラップをすることの2つです。
ペースト
【用意するもの】
- 塩素系の漂白剤
- 片栗粉
- 歯ブラシ
壁や扉のパッキンといった垂直な場所にはペースト状にして使用するのがおすすめです。
塩素系の漂白剤に片栗粉を少しずつ溶かし、垂れないくらいのペースト状にします。カビに塗布し、パックと同じように数時間放置して軽く歯ブラシでこすって落とします。
パッキンは塩素に弱いので、長時間放置してしまうとパッキンを痛めてしまいます。
放置する時間は数時間を目安にし、カビの落ち具合をこまめにチェックするようにしましょう。パッキン用のカビキラーを使用してもOKです。
酸素系の漂白剤の効果的な使い方
酸素系の漂白剤はペースト状にして使用するのが一般的です。
【用意するもの】
- 酸素系の漂白剤
- 40℃くらいのぬるま湯
- ラップ
- 歯ブラシ
40℃くらいのぬるま湯に粉末状の酸性系の漂白剤をゆっくり溶かしながらペースト状にします。壁に張り付くくらいの硬さがベストです。
カビに塗布したらその上から食品用のラップでふたをして数時間放置します。
数時間放置したら、カビを歯ブラシなどで軽くこすりながらお洗い流します。
天井のカビを掃除する際は、クイックルワイパーなどに漂白剤を含ませたシートを付けて掃除をすると簡単にカビを落とせます。
クエン酸・重曹の効果的な使い方
カビ取りには、クエン酸と重曹を組み合わせて使うのが効果的です。
【用意するもの】
- 重曹
- クエン酸
- 水
- スプレーボトル
- ラップ
- 歯ブラシ
まず、重曹を少しずつ水に溶かしてペースト状にします。壁にしっかり張り付くくらいの硬さが理想です。
ペースト状の重曹ができたら次は、水1カップ(200ml)に対し小さじ1杯の割合で粉末のクエン酸を入れ「クエン酸水」を作ったらスプレーボトルに移し替えます。
カビにペースト状の重曹を塗ったらその上からクエン酸水を吹きかけます。このとき、炭酸ガスが発生しますが無害の気体なので安心してください。
空気が入らないようにラップでふたをして1時間ほど放置したら、歯ブラシで軽くこすってカビを落とします。
ペースト状の重曹にクエン酸水を吹きかけることで、炭酸ガスが発生し洗浄力がアップします!
お風呂掃除のついでにカビ予防も忘れずに
カビを落としてお風呂がきれいになったからといって油断はできません。普段のお風呂掃除を怠ったり、カビが繁殖しやすい環境にしてしまうとまたすぐにカビだらけになってしまいます。
特に、床、壁、天井、排水溝、ボトルの底、洗面器、椅子、ゴムパッキン、お風呂のふたなどにカビは繁殖します。
後々、お風呂掃除で苦労しないように、普段からカビ防止を心がけお風呂を清潔に保ちましょう!
お風呂場で発生するカビの種類
お風呂で発生するカビのほとんどが黒カビです。
クロカビやススカビと呼ばれるもので、アレルギーや喘息を引き起こす可能性があります。
一般的に赤カビと呼ばれるピンクのカビのような汚れもお風呂で見かけますが、これはカビではなく「ロドトルラ」という酵母菌の一種です。
黒カビと比べると簡単に落とすことができる一方で、繁殖スピードが早いためすぐにまた繁殖してしまうという特徴があります。
人体に害はないものの、ロドトルラは黒カビが繁殖する温床になるのでこまめに掃除した方が良いでしょう。
お風呂用の中性洗剤で汚れを落とし、エタノールや除菌シートを使って消毒することでロドトルラの発生を防ぐことができます。
エタノールや除菌シートは使用した箇所を変色させてしまう恐れがあります。消毒する部分が変色しないかどうか目立たない箇所で事前に確かめておくと安心です。
カビ防止のキホン!カビが発生する原因と根源を断つ
カビはジメジメして栄養分がある場所で繁殖します。具体的な条件は以下の3つです。
- 温度が20〜30℃(25℃前後が一番活発)
- 湿度が80%前後
- 皮脂、髪の毛、石鹸かすなどの栄養分がある
カビの原因菌はいたるところに潜んでいますが、これらの条件がそろったときに活発に繁殖しはじめます。
つまり、カビを防止するためには、このカビが好む3つの条件を取り除くこととカビの原因菌を除菌することが大きなポイントになります。
浴槽にふたをして、浴室の温度が上がるのを防ぐ
浴槽にお湯を溜めたときは、浴槽にふたをしましょう。湯気による浴室温度の上昇を防ぐことができますし、お湯の温度が下がるのを防ぐこともできるので一石二鳥です。
ただし、浴槽のふたはカビが繁殖しやすくなってしまうので、お風呂用洗剤を使ってこまめに掃除するようにしましょう。
シャワーでお風呂全体にお湯をかける
お湯をお風呂全体にかけることで、浴室が乾きやすくなります。
洗面具や浴室内の小物にもお湯をかけ、カビの栄養分になる石鹸カスや皮脂、髪の毛なども洗い流しましょう。
水をかけるのはNGです。浴室の温度はいくらか下がるかもしれませんが、水をかけてしまうと浴室に水滴が残りやすくなるため、カビが生えやすくなってしまいます。
浴室の温度を下げたい場合は、しっかり換気をすれば大丈夫です。
入浴後はしっかり換気をする
入浴したあとは、窓を開けて換気扇を回し浴室にこもった湿気や熱気を取り除きましょう。
浴室に窓がない場合は、浴室の扉を少し開けて空気の通りを良くすればOKです。
スクイージー(水滴取り)を使って浴室内の水滴を取るのもカビ防止に効果的です。手間はかかりますが、100円均一で手軽に購入できるのでおすすめです。
週に1回簡単なお風呂掃除をする
シャワーだけではどうしても落としきれない汚れがあるので、定期的に洗剤とスポンジなどを使って掃除するようにしましょう。洗剤はお風呂用の中性洗剤でOK。
1週間に1回くらいのペースで掃除すれば問題ありません。
プロに頼めば簡単にお風呂をピカピカにできる!
今回紹介した「カビ取りのコツ」と「カビの防ぎ方」を活かして、清潔なお風呂を保ってくださいね。
仕事や家事・育児で忙しくて時間が取れないという方、思うようにカビが落とせなかったという方にはプロのお風呂掃除サービスがおすすめです。
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もちろんカビ防止のコーティングをお願いすることも可能です。
お客様満足度が高いプロに依頼して、清潔なお風呂でゆっくり入浴を楽しんでみてはいかがでしょうか。
お風呂掃除の豆知識