お風呂の換気扇掃除は簡単にできる!メーカー推奨の分解方法と掃除手順
公開日
2018年08月07日
更新日
2019年10月10日
後回しにしがちなお風呂の換気扇掃除。
「お風呂の換気扇、一度も掃除していない……」「しばらく掃除してない……」という方も多いのではないでしょうか。
浴室の換気扇は、天井に設置されていたり壁の高いところに設置されていたりと、何かと掃除がしにくいため、ついつい敬遠してしまいますよね。
また、「掃除の仕方がわからない」という理由で掃除を避けている方も多いようです。
今回は、なかなか重い腰が上がらない方々に向けて換気扇を簡単に掃除する方法を紹介します。
メーカーの取扱説明書を参考に、換気扇取り外しの注意ポイントや換気扇の掃除方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
汚れた換気扇が引き起こすデメリット
「掃除するのが大変」「危険そう」といった理由から、定期的にお風呂の換気扇掃除をしていない人が多いようです。
お風呂の換気扇には、湿ったホコリやカビといった汚れが溜まりやすく、掃除せずに放っておくと故障、カビ・悪臭の発生といったさまざまなデメリットが生じます。
パナソニックや三菱、東芝の取扱説明書には、3カ月に1回くらいを目安に換気扇の掃除をしてほしいと記載されています。
さらに、月に1回程度の簡単なお手入れも推奨されているため、換気扇の掃除は定期的に行った方が良いでしょう。
換気扇が故障する原因になる
換気扇にホコリや汚れが溜まると、正常に作動しなくなるばかりか最悪故障してしまうこともあります。
故障してしまうと、修理や買い替えに多額の費用が発生するため、余計な出費を抑えるためにも掃除はしっかり行いましょう。
異音がする場合は、すぐに電源を切って取扱説明書の指示に従いましょう。
カビ発生の原因になる
換気扇にホコリが溜まると、換気効率が落ちてカビが発生する原因である湿気をうまく除去することができません。
また、カビが付着したまま換気扇を使用すると、浴室内にカビの胞子をばらまいてしまいます。そうなると、浴室全体にカビが繁殖しやすくなってしまうので本末転倒です。
換気扇にホコリが溜まると換気効率が悪くなるどころか、故障の原因になることもあるので心当たりがある方は早急に掃除しましょう。
浴室内の悪臭の原因になる
換気扇にホコリやカビが溜まると、浴室に悪臭が充満してしまいます。
浴室内のにおいを追い出すために換気扇を回しても、換気扇自体が悪臭を放っていては意味がありません。
換気扇を回してもいてもずっと浴室がホコリ臭い、カビ臭い場合は換気扇を掃除してみましょう
お風呂の悪臭に関する記事はこちらから。
>>「お風呂の排水口が下水臭い!簡単掃除でお風呂の悪臭を徹底消臭!」
お風呂の換気扇は「シロッコファン」と「プロペラファン」の2種類
お風呂の換気扇にはさまざまなメーカーのものがありますが、大きくシロッコファンタイプとプロペラファンタイプの2つに分けられます。
シロッコファン
シロッコファンはユニットバスでよく見かけるタイプの換気扇です。天井や壁のダクトを通して空気や湿気を排出するため、「ダクト排出式」とも呼ばれています。
シロッコファンの中には、暖房・乾燥機能付きの換気扇も存在します。構造がさらに複雑になるので、内部の掃除はあまりおすすめできません。
どうしても内部を掃除したい場合はプロのハウスクリーニングやメーカーに掃除をお願いしましょう。
プロペラファン
プロペラファンは、扇風機のようなプロペラ状の羽根が付いた換気扇です。壁の上部に設置されることが多い換気扇で、空気を吸引する力が強いという特徴があります。
プロペラファンはプロペラの周りに装着されている外枠(パネル)やカバーを外すと、モーターやスイッチの回路がむき出しになっている場合があります。
その場合はショートや漏電の可能性もあるので、掃除の際は細心の注意を払ってください。
【掃除の前に要チェック】安全に掃除を進めるポイント
換気扇の掃除は、感電などの事故やケガに注意しなければなりません。
安全に作業するためにもまずは、注意ポイントをしっかりチェックしておきましょう。
換気扇の電源とブレーカーを切る
感電やケガを防ぐために必ず換気扇の電源をオフにし、ブレーカーを落としてから掃除を開始しましょう。
ブレーカーには、下の画像のような子ブレーカーと呼ばれる小さいスイッチがいくつも付いているので、浴室の換気扇に対応する子ブレーカをオフにすればOKです。
コンセントが付いているプロペラファンの場合はコンセントもしっかり抜いてください。
ブレーカーを落とすときは、必ず乾いた手で触りましょう。濡れた手で触ると感電の危険があります。
浴槽のへりに濡らしたバスタオルをかける
浴槽のへりに立って換気扇の掃除をする場合は、滑りやすく転倒の危険があるため濡らしたタオルを滑り止めとしてへりにかけましょう。
マスクとゴム手袋を着用する
換気扇を掃除する際は、口や鼻からホコリを吸い込まないようにマスクを着用しましょう。
また、換気扇の内部に鋭利な金属のパーツが組み込まれていることもあるため、手を怪我しないようにゴム手袋も着用しておくと安心です。
シロッコファンを掃除する際は、ホコリが目に入らないようにゴーグルやメガネで目を保護しておくと良いでしょう。
絶対に換気扇本体に水をかけない
漏電やショートの恐れがあるので、電源やブレーカーを切っていても換気扇本体に水をかけるのはやめましょう。
漏電やショートすると、換気扇の故障やケガの原因になります。
取扱説明書を準備する
安全に浴室の換気扇を掃除するために取扱説明書を手元に用意しましょう。
製品ごとに換気扇の構造が異なるので、説明書に従ってパーツを取り外せば安全、かつ壊すことなく掃除を進められます。
【タイプ別】換気扇の掃除の手順
換気扇の構造はメーカーによってさまざまです。
取り外し方や掃除方法もそれぞれ異なるので、しっかり手順やポイントを押さえて作業しましょう。
シロッコファンタイプの取り外し方と掃除手順(作業時間:1時間)
シロッコファンタイプは、化粧パネル(換気扇表面のカバー)とファン(筒状の羽根)を取り外して掃除をします。
しっかり注意事項と取扱説明書を確認してから掃除に取り掛かりましょう。
シロッコファンタイプの掃除にかかる時間は1時間ほど。あくまで目安なので、急いで掃除をしてケガをしたり、換気扇を壊したりすることがないようにしてくださいね。
【用意するもの】
- マスク
- ゴム手袋
- バスタオル
- 歯ブラシ
- 割り箸
- 掃除機
- ドライバーやレンチ
- 中性洗剤
- 換気扇の取扱説明書
(1)ブレーカーと電源を切る(作業時間:2分)
掃除を始める前に必ずブレーカーと電源を切ってください。
(2)化粧パネルを取り外す(作業時間:2分)
まずは、化粧パネルと呼ばれている換気扇表面のカバーを取り外しましょう。
化粧パネルをつかみ、そのまま下に引くと両脇にV字状の針金が見えるようになるので、片方ずつつまんで本体から抜くように外します。
メーカーによっては化粧パネルの下にカバーやフィルターが取り付けられている場合があります。製品によって取り外し方が異なるので、メーカーの取扱説明書に従って取り外すのがベターです。
(3)ファン(筒状の羽根)を取り外す(作業時間:3分)
化粧パネルを取り外したら、次はファンです。
メーカーによって取り外し方が異なるので、取扱説明書や本体に記載されている注意書きを見ながら本体から外しましょう。
ワンタッチで取り外せるものからドライバーやレンチといった工具が必要になるメーカーもあるようです。
ファン(筒状の羽根)が外れない場合
ファンを無理に外そうとすると故障やケガの原因になることもあります。ファンが外れない場合や外すのに手間がかかりそうな場合は、外さずに掃除しましょう。無理に外すと換気扇の故障や怪我の原因になります。
ファンに付着したホコリは、竹串や割り箸で掻き出します。掃除機をファンに当ててホコリを吸い取れば、浴槽や浴室を汚さずに掃除できます。
ファンを取り外して細部まできれいにしたいという方は、ハウスクリーニングのプロに依頼してみましょう。
費用はかかりますが、危険な思いをせずに楽して浴室の換気扇をきれいにできます。
(4)化粧パネルを洗う(作業時間:10分)
一通り換気扇から部品を取り外したら、パーツを洗います。
化粧パネルとカバーは、キッチン用の中性洗剤を染み込ませた布で拭いて汚れを落とします。
洗い終わったら洗剤が残らないように乾いた布でよく拭いてください。
汚れが落ちない場合は、キッチン用の中性洗剤を入れたぬるま湯に30分〜1時間ほど浸しましょう。
時間が経ったら水洗いし、乾いた布で水分をよく拭き取ってください。
アルカリ性の洗剤やカビ取り剤の使用はNGです。樹脂の部分が変色したり痛んでしまう可能性が高いので薄めた中性洗剤を使いましょう。
(5)ファンを洗う(作業時間:15分)
まずはファンに付着したホコリを落としましょう。竹串や割り箸を使って掻き出せばよく取れます。
ある程度ホコリが取れたら、キッチン用の中性洗剤を溶かしたぬるま湯に30分〜1時間ほど浸します。
時間が経過したら水洗いして、乾いた布で水気を取ればファンの掃除は完了です。
ファンの水気は完全に取り除きましょう。ファンが少しでも濡れている状態で換気扇を使ってしまうと、故障やカビが繁殖する原因になります。
(6)ドラム(本体)を掃除する(作業時間:20分)
ドラムは、天井に埋め込まれている換気扇の本体のことです。本体の内部にもホコリが付着しているのできれいに掃除しましょう。
竹串や割り箸を使ってホコリを掻き出すように掃除します。この時、掃除機をドラム内に入れてホコリを吸引しながら作業すれば、浴室をあまり汚さずに掃除ができます。
(7)外したパーツを取り付ける(所要時間:5分)
取り外した手順と逆の手順で取り付けていきます。
化粧パネルはV字の針金をつまんで、本体の差し込み口に針金の先端を引っ掛けます。
これを片方ずつ行い、両方しっかりはまったら化粧パネルを天井に密着するまで押し付ければ完了です。
(8)換気扇の動作チェック(作業時間:3分)
換気扇の掃除が終わったら、必ず正常に動くかどうかチェックしましょう。
ブレーカー、電源の順にスイッチを入れ、異常がなければ無事お掃除終了です。
もし変な音がしたり、動かないといった不具合があった場合は、もう一度ブレーカーと電源を切って換気扇のパーツが正しく取り付けられているか確認しましょう。
プロペラファンタイプの取り外し方と掃除方法
プロペラタイプの換気扇は、シロッコファンタイプに比べて構造がシンプルなので、取り外し取り付けが比較的簡単です。
注意ポイントと取扱説明書をしっかり確認しながら掃除を進めましょう。
プロペラファンタイプの掃除にかかる時間は1時間ほど。あくまで目安なので、急いで掃除をしてケガをしたり、換気扇を壊したりすることがないようにしてくださいね。
【用意するもの】
- マスク
- ゴム手袋
- バスタオル
- 歯ブラシ
- ドライバー
- 中性洗剤
- 換気扇の取扱説明書
(1)ブレーカーと電源を切る(作業時間:2分)
掃除を始める前に必ずブレーカーと電源を切ってください。
(2)コンセントを抜いて換気扇のパネルを外す(作業時間:2分)
まず、換気扇のコンセントを抜きましょう。
次に、プロペラの周りにあるパネル(カバー)を手前に引いて本体から外します。 換気扇にカバーが付いている場合は、カバーも取り外してください。
パネルやカバーが壊れないように丁寧に外しましょう。
(3)プロペラを外す(作業時間:2分)
プロペラ部分に取り外しボタンが付いている場合は、ボタンを押しながら本体から引き抜くように外してください。
ボタンがない場合は、プロペラの軸(中心部分)を時計回り、もしくは反時計回りに回して外しましょう。回す方向は取扱説明書やプロペラに記載されているので、確認してください。
異常音発生や故障の原因になるため、プロペラ裏の軸に付いているゴムキャップや他のパーツは外さないでください。
(4)パネルとプロペラを洗う(作業時間:10分)
パネルとプロペラは、キッチン用の中性洗剤を溶かしたぬるま湯に浸けましょう。
30分〜1時間ほど放置したら、水で洗い流し乾いた布で水気をよく取ります。
シロッコファンと同様、キッチン用の中性洗剤を使って掃除しましょう。
(5)本体を洗う(作業時間:8分)
本体は壁から取り外さずに洗います。
まず、歯ブラシなどを使って本体内部のホコリや汚れを落とします。
次に、キッチン用の中性洗剤を付けた布で汚れを取ったら、乾いた布で水気と洗剤が残らないようにしっかり拭き取りましょう。
本体を取り外して掃除することも可能ですが、ネジが潰れて壁に取り付けられなくなる可能性があるので、あまりおすすめしません。
また、換気扇本体はモーターとスイッチがむき出しになっているため、漏電やショートに気をつける必要があります。
もし水洗いする場合は、水が付かないようにモーターとスイッチ部分をビニールで覆いましょう。
(6)換気扇を組み立てる(作業時間:4分)
取り外しと逆の手順で換気扇を組み立てます。 順番通りにプロペラファンとパネル、その他のパーツを取り付けましょう。
(7)動作チェック(作業時間:2分)
換気扇を組み立てたら、正常に動くかどうか確認しましょう。
異常があった場合はすぐに電源を切り、換気扇のコンセントを抜いてからもう一度取り付けに間違いがないか確認してください。
故障やケガには細心の注意を払う
お風呂の換気扇は、メーカーによって取り外し方や掃除方法は異なります。故障やケガのリスクを減らすためにも取扱説明書は必ず手元に用意して掃除を進めましょう。
取扱説明書が見当たらない場合は、各メーカーのサイトでダウンロードできるのでチェックしてください。
プロの換気扇クリーニングもおすすめ
取り外し方や手順を間違えてしまうと、漏電やショートといった故障だけではなく感電のような事故に発展する可能性もあります。
安全、かつ楽にお風呂の換気扇をきれいにしたいという方はハウスクリーニングのプロに任せてみても良いかもしれません。
費用は発生しますが、お風呂の換気扇をすみずみまできれいにしてくれます。
浴室換気扇の取扱説明書
シロッコファンの取扱説明書
代表的な3メーカーの取扱説明書(シロッコファンタイプ)はこちらからチェックできます。
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プロペラファンの取扱説明書
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