頑固な水垢がよく落ちる!クエン酸で簡単にお風呂の水垢を落とすコツ

公開日

2018年07月26日

更新日

2020年07月17日

掃除をする女性

お風呂掃除の厄介者としてカビと並んで挙げられるのがそう、水垢です。

白いうろこ状にくもった鏡と蛇口、ザラザラした浴槽や床……。
想像しただけで気分も曇ってしまいます。

水垢はカビと違い人体に害はありませんが、お風呂が白くくすんだ状態では気持ち良く入浴できませんよね。

とはいえ、なかなか落ちてくれないのが水垢です。
「何度こすっても汚れが落ちなくて、嫌になる」という方も多いのではないでしょうか。

そんな方々のために、今回は水垢の基本的な落とし方から頑固な水垢を落とすコツ、水垢の予防法などを紹介します。

はっきり映る鏡にピカピカの蛇口、ツルツルの浴槽と床を取り戻すためにもポイントとコツをしっかり押さえてお風呂掃除に備えましょう!

水垢の正体はカルキ!

コップに入った水道水

水垢は、水道水が蒸発することで発生するアルカリ性の汚れです。

水道水には、カルキ成分が含まれているため、水が蒸発するとこれらの成分だけが白く残ります。

これが水垢。つまり、水垢の正体はカルキです。

何度も何度もカルキ成分が積み重ねられることで「しつこい水垢」が誕生します。

何層にも重なった水垢はこすった程度では落ちないので、しっかり水垢を落とすコツを押さえてお風呂をきれいにしましょう!

ちなみに、カルキの正式名称は「次亜塩素酸カルシウム」。主に水道水の殺菌消毒に使われているものですが、体に害はないので安心してください。

湯垢は皮脂汚れや雑菌

水垢と混同されがちな湯垢ですが、特徴は大きく異なります。
水垢はザラザラした汚れですが、湯垢はヌメヌメした汚れで皮脂や雑菌などがまとまったものです。

また、水垢がアルカリ性なのに対し、湯垢は酸性なので重曹をはじめとするアルカリ性の洗剤が効果を発揮します。

水垢には「酸性」が効く

酸性の洗剤

水垢はアルカリ性なので、酸性の洗剤を使うことで効果的に汚れを落とせます。

これは、アルカリ性と酸性を混ぜることで起こる化学反応(中和)を利用した方法です。
お互いの性質を打ち消しあうので、汚れ取りにも応用できます。

クエン酸やお酢も酸性なので同じような効果が期待できます。

「マジックリン」や「ルック」といった中性洗剤でも水垢を落とせないこともありませんが、頑固な水垢を落とすには時間と労力が必要です。酸性のものを使った方が簡単に水垢を落とすことができます。

酸性のものを使用する際は、ハイターやカビキラーといった塩素のものと混ぜてはいけません。酸性の洗剤と塩素が混ざることで、有毒ガスが発生する危険性があるので注意しましょう。

使用の際は変色に注意

酸性を含むものをステンレスやアルミに使用する場合は変色に気を付けましょう。酸性のものを長時間付着させると黒く変色してしまう恐れがあります。

酸性洗剤などを使用したら放置せずにすぐにこすりながら洗い流し、乾いた布でしっかり拭きましょう。

大理石などのナイーブな素材への使用もNGです。

お風呂の水垢掃除にはクエン酸がおすすめ

クエン酸

酸性のお掃除アイテムといえばクエン酸です。お風呂掃除でもクエン酸は大活躍。水垢落としに効果のあるクエン酸を使った掃除方法を紹介します。

「クエン酸パック」でしつこい水垢を除去

クエン酸パックを使えば、しつこい水垢にクエン酸をじっくり染み込ませて水垢を浮かすことができます。

【用意するもの】

  • クエン酸
  • 水100ml
  • スプレーボトル
  • ラップ
  • キッチンペーパー
(1)クエン酸水を準備する

まずは、クエン酸水を作ります。水100mlに対してクエン酸小さじ1の割合で溶かし、スプレーボトルに移し替えれば完成です。

市販されているクエン酸水でも問題ありません。

(2)クエン酸水を水垢に吹きかける

クエン酸水が完成したら、水垢が気になる箇所にクエン酸水をたっぷり吹きかけましょう。

(3)クエン酸水を吹きかけた箇所をラップで覆う

クエン酸水をかけた上からその上からキッチンペーパー、ラップの順で覆えばクエン酸パックのできあがりです。

(4)2〜3時間放置して洗い流す

あとは、2〜3時間放置して磨くようにこすりながら洗い流せば水垢をきれいに落とせます。

水垢汚れがひどい場合は放置する時間をもう1~2時間増やしてみてください。

クエン酸パックが乾いたら一度外して洗い流しましょう。水垢が落ちていない場合は、もう一度クエン酸パックを試してみてください。

浴槽とお風呂の小物の水垢を落とすなら「クエン酸風呂」

お風呂とアヒルの小物
クエン酸風呂は、お風呂の残り湯を使って浸けおきする掃除方法です。

浴槽の汚れを落とせるだけではなく、洗面器やいす、子供のおもちゃなどを全部まとめてきれいにすることができます。

簡単にできる掃除なので、さっそくやってみましょう。

【用意するもの】

  • クエン酸 1カップ(粉末タイプ)
  • スポンジ
(1)残り湯にクエン酸を投入する

お湯の温度が高い方がクエン酸が溶けやすいので、湯船から上がったら温かいうちにクエン酸を入れましょう。

これでクエン酸風呂は完成です。

(2)お風呂の小物をクエン酸風呂に浸けて放置

クエン酸を湯船に投入したら、洗面器やいす、子供のおもちゃといったお風呂の小物を全て浸けましょう。

あとは、翌日まで放置です。

(3)スポンジで洗う

スポンジで細かい汚れを落としたら、最後はシャワーできれいに洗い流せばお掃除完了です。

>>クエン酸についてもっと知りたい方はこちらから

水垢が付きやすい場所と掃除のコツ

お風呂場で特に水垢が付きやすいのは、鏡、シャワーヘッド、蛇口の3つです。

それぞれに付着した水垢をあっという間に落とすコツを紹介します。

鏡の水垢にはクエン酸パックが効く

お風呂場の鏡

鏡のうろこ状の水垢汚れには、クエン酸やお酢が効果的です。

何度洗ってもうろこ状の汚れやくもりが取れないという方はぜひ参考にしてください

鏡が曇っていると、なんだか気持ちも晴れませんよね。あっというまに澄んだ鏡に戻せるのでしっかり手順を押さえておきましょう。

(1)クエン酸水を鏡に吹きかけ、その上からラップをする

クエン酸水を作ったらその上からキッチンペーパー、ラップの順で鏡を覆います。

(2)2〜3時間放置する

クエン酸パックをしたら、2〜3時間ほど放置しましょう。汚れがひどい場合は放置する時間を伸ばしてください。

(3)覆っていたキッチンペーパーを使って鏡を磨く

時間が経過したら、鏡を覆っていたキッチンペーパーとラップを使って鏡を軽く磨きながら、洗い流します。

(4)鏡の水分を取る

最後は乾いたふきんなどを使って鏡の水分をしっかり拭き取って終わりです。

シャワーヘッドの水垢はクエン酸で浸けおき

シャワーヘッド

シャワーヘッドの水が出る穴に水垢が溜まりやすいので、ここを重点的に掃除しましょう。

水垢はカビと違って人体への害はほとんどないと言われていますが、それでも汚れは気になりますよね……。
しっかりコツを押さえてシャワーヘッドの水垢を取り除きましょう。

(1)クエン酸水を作る

洗面器やシンクなどに水を貯めてクエン酸を入れましょう。シャワーヘッドをホースから取り外してクエン酸水に浸けます。

クエン酸風呂にシャワーヘッドを一緒に入れてしまってもOKです。

(2)1時間くらい放置する

クエン酸水に浸けて1時間くらい放置します。

(3)ブラシを使って洗う

時間が経過したらブラシを使って水が出る穴を重点的に水垢を落としましょう。
もし水垢が落ちなかった場合はもう1時間クエン酸水の中に浸けてください。

(4)水ですすぐ

洗面器かシンクに綺麗な水を貯めて、ジャブジャブすすぎます。

(5)残りの水垢は削る

シャワーヘッドの穴に詰まって落とせなかった水垢は針などで削り取りましょう。
細くて固いものならなんでもOKです。

針の扱いには十分注意しましょう。力を入れすぎて針を折らないように気をつけてください。どうしても取れない場合はクエン酸水にしばらく浸けると良いでしょう。

床の水垢にはクエン酸パックとブラシ

お風呂場の床

床は水と接している時間が長いので、その分水垢も溜まりやすくなります。

床の水垢にもクエン酸パックが効果的です。

(1)クエン酸水を作って床に吹きかける

クエン酸水を床にまんべんなく吹きかけたら、その上からラップで覆います。
床とラップが密着するように覆ってください。

【クエン酸水の作り方】
水100mlに対し、クエン酸小さじ1杯を加えれば完成です。
スプレーボトルに入れて床に吹きかけましょう。

(2)2〜3時間放置する

ラップを被せたら2〜3時間放置してください。

(3)ブラシでこする

時間が経過したらブラシで床をこすりましょう。最後にシャワーで洗い流せば完了です。

床の水垢があまり落ちなかった場合は、もう一度(1)〜(3)の手順を繰り返しましょう。

落とせなかった汚れが水垢じゃない可能性もあるので、クエン酸を重曹に変えて掃除してみるのも良いでしょう。

クエン酸に代わる水垢落とし

他の良い方法

水垢落としに効果があるのはクエン酸だけではありません。お酢や歯磨き粉でも水垢を落とすことができます。

クエン酸が自宅にない場合はぜひ参考にしてみてください。

おすすめの代用品とその使い方・注意ポイントを見ていきましょう。

どの家庭にもある「お酢」で代用できる

洗剤ではなくても酸性のものであれば効果を期待できる。
浅い汚れであれば、お酢を染み込ませた布で拭くだけで水垢を落とせます。

頑固な水垢には、お酢に浸したキッチンペーパーを水垢に乗せてその上からラップをかぶせる「お酢パック」が効果的です。

ただし、酸性の物質はステンレスを変色させてしまう可能性があるので、お酢を薄めて使うと良いでしょう。

また、変色してないかどうか頻繁に様子をチェックするのも変色防止につながります。

「歯磨き粉」も水垢に効果的

歯磨き粉

頑固な水垢には歯磨き粉が有効です。歯磨き粉に含まれる研磨剤が水垢を綺麗に落としてくれます。

スクラブや粒入りの歯磨き粉だと、磨く箇所に傷をつけしまう可能性があるのでおすすめしません。

「重曹」でも水垢を落とせる

重曹とスポンジ

クエン酸風呂のように、重曹を残り湯に入れて浸けおきする「重曹風呂」という方法もあります。

重曹はアルカリ性なので、同じアルカリ性の水垢は落ちにくいですが、重曹風呂にじっくり浸けることで落ちやすくなります。

重曹は酸性の皮脂汚れをよく落としてくれます。

重曹の詳しい使い方はこちらから
>>お風呂掃除のカギは洗剤選び!クエン酸と重曹でも代用できる?

クレンジング成分を含んだシートもおすすめ

浴槽の拭き掃除

市販されている「ピカッと輝くシート」のようなクレンジング成分が入ったシートもおすすめです。

水垢が付着した箇所をこのシートを使って磨くだけであっという間にピカピカになります。

メラミンスポンジでも効果あり

メラミンスポンジ

「激落ちくん」などのメラミンスポンジも水垢掃除に効果的です。

しつこい水垢には、クエン酸水や酸性の洗剤と組み合わせて使うことでさらに水垢を落としやすくできます。

日々の掃除とちょっとした工夫で水垢を予防

ちょっとした工夫

水垢が落とせたからといって油断は禁物です。
何もしなければまた水垢やカビが発生して、その度に掃除が必要になってしまいます。

そうならないためにも日々の手入れをしっかりし、きれいなお風呂を保ち続けましょう。

毎日サッと掃除をする

お風呂掃除をする女性

お風呂から上がる前に簡単に掃除をする習慣を身につけましょう。

中性洗剤とスポンジを使って全体を軽く洗えばOKです。

浴室全体が乾きやすくなるように45℃以上のお湯のシャワーで流すのがポイント。浴室に水滴や湿気が溜まらないようにするのもお風呂をきれいに保つコツです。

お風呂上がりに換気を行う

お風呂場の換気扇

お風呂上がりに換気扇をしっかり回すことで、浴室内の湿気も追い出せるのでカビ予防にもなります。

浴室に窓がある場合は窓も開けるとより効果的です。

お風呂に残った水滴は水垢の原因になります。
特に水垢が発生しやすい鏡、シャワーヘッド、床は水気をしっかり取りましょう。

時間がない面倒くさいという方はプロに依頼すればOK

日々の掃除やちょっとした工夫をすることで、頑固な水垢やしつこいカビがこびりつくのを防ぐことができます。

最初は面倒でも、定期的に行うことで習慣付けられるのでぜひ続けてみましょう。

「日々の掃除をする時間もない」「面倒くさい」という方々はプロにお風呂掃除を依頼するのがおすすめ。

お風呂の頑固な水垢、カビを根こそぎ落として浴室全体をピカピカにしてくれます。

お風呂掃除の豆知識